JANNET 障害分野NGO連絡会

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第一回アジア太平洋CBR会議 報告

日本発達障害福祉連盟
沼田千子

第一回アジア太平洋CBR会議が、WHO、UNESCAP、タイ社会開発省、APCDの主催で2009年2月18〜20日にバンコクで開催されました。参加者は58ヶ国700人超でした。

プログラムは午前中の全体会と午後の分科会で構成され、発表テーマは次の12に分かれていました。●CBRマトリックスとInclusive Development、●CBRと女性、●保健、教育、社会的統合、参加とInclusive Development、●CBRと権利条約、●CBR研究、●CBRとハンセン病、●CBRとアクセスビリテイ、●CBR導入者のキャパシテイ・ビルデイング、●CBRと補助具、●CBRと精神障害、●CBRと自助グループ、●各国でのCBR実践。この12テーマに沿って100弱の発表が行われましたから、1つが10〜15分程度と短かったのですが、内容の凝縮されたインパクトのある話が多く見られました。

個人的には、「貧困削減事業とCBRの統合」についての発表が強く印象に残りましたが、その他にも「CBR導入者の考えるニーズと受益者の持つニーズの隔たり」など「わが意を得たり」と発表者に握手を求めたくなるものも少なからずありました。こうした思いは私だけではなかったようで、通常の国際会議によくある―聴衆の数が日を追って減ってゆく―という現象は見られず、3日間熱気が持続しました。

また、こうした発表と並行して様々な小会合が開かれました。CBR研究チーム会議やアジア太平洋CBRネットワーク会議です。後者のネットワーク結成は会議開催の目的の一つでもあり、結成と初めての会合が持たれたことは大きな成果であるといえます。なお、ネットワークの日本メンバーはJANNETの上野悦子さんです。最後に、第二回アジア太平洋CBR会議が2011年にフィリピンで開催されることが決まり、会議は閉会しました。

(JANNETメールマガジン第68号2009年3月25日発行掲載)

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