JANNET 障害分野NGO連絡会

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第2回「CBRと開発」研究会
〜ウズベキスタンでの事例からCBRの課題を学ぶ〜 参加報告

JANNET研修・研究委員長
田口 順子

10月11日(日)、連休の半ばにもかかわらず戸山サンライズに50名を超す参加者のもとJANNET主催で「CBRと開発」の第2回研究会が行われました。JICA(国際協力機構)、日本財団をはじめ、AAR(難民を助ける会)、アジア経済研究所など多くの組織からの参加者、コスタリカからの留学生、ダスキンアジア太平洋障害者リーダー育成事業による研修生、これから協力隊員として派遣される人などで会場が埋め尽くされました。

河野氏の講演は、「専門職への戒め」、「『CBRのR、すなわちリハビリテーション』に引っ張られないこと」という言葉から始まり、最初は話の内容がどちらの方向にいくのかと少々驚いたというのが正直な感想です。しかし、その後は、始まったばかりのウズベキスタン、タシケント市における障害者支援について現場からの報告が展開されました。ウズベキスタンには伝統的な地域共同体としてマハラという組織があること、障害者の処遇は施設入所中心であること、いったん入所すると社会復帰が困難なこと、重度障害者の労働は禁止であること、リハ分野では専門職がないことなどが報告され、障害者に対する理解が乏しい環境のなかで、河野氏が気負いもなく淡々と障害のある人、とりわけ障害児とどのように接してきたかを解りやすく話されました。

この事業は、実施母体をワールド・ビジョン・ジャパンとする2年間のJICAの草の根技術協力プロジェクトとして展開されているそうですが、まだ始まったばかりとのことです。しかし、かなり詳しい現地の調査と状況が報告されました。質問の時間も30分あり、活発な質疑応答が行われました。

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