特定非営利活動法人 横浜NGO連絡会
小俣典之
4月12日、13日、「第5回ネットワークNGO全国会議」が横浜で開催され、全国から19団体、72名が会場となったJICA横浜に集いました。この会議は、全国の地域型、活動分野型のネットワークNGOが一同に会し、共通課題を討議し、経験交流を進めるものです。また、過去に政府に対するNGOの窓口機能のあり方などが提言されてきました。
冒頭の基調講演は、星野昌子氏(「2008年G8サミットNGOフォーラム」代表)に「ネットワークNGOの未来と現状」というテーマでお話いただきました。G8サミットに向けて環境団体と国際協力団体が連携して展開している同フォーラムにみられる日本の新しいウェイブと可能性を例に引きながら、NGOがネットワークすることによる新しい価値創造の重要さをお示しいただきました。
続く分科会では、「アドボカシー」、「マネージメント」、「キャンペーン」の3つのテーマに参加者が分かれ、事例発表を交えながら活発な討議が行なわれました。多くのネットワークNGOが経営上の課題を抱えていますが、資金調達とインターネット活用などより実践的な情報なども報告され貴重な情報収集の場ともなりました。
2日目には、ポスターセッションが行なわれ、JANNETも参加しました。事後アンケートでは、このセッションにおいて最も高い関心度をJANNETが集めました。これにより、この全国会議の場が、開発NGOに対して障害者のインクルージョンをアピールする場の一つとなり得ることを改めて確認できたと言えると思います。一方、外務省から2008年度支援事業の方向性・予算などについて、JICAからは、JICA―JBIC統合・2008年度計画などの説明がありました。さらに、「G8サミットNGOフォーラム」、「G8サミット市民フォーラム北海道」、「TICAD IV NGOネットワーク」からG8サミット、アフリカ開発会議(TICAD)に向けてのNGOの動向などホットな報告があり、全国のネットワークNGOが情報を共有しました。
全体会では、過去5回の全国会議の意義を振り返ると共に、今後の方向性について、JANIC、関西NGO協議会、名古屋NGOセンター、横浜NGO連絡会に加えて有志団体が協議を進め、適宜、全国の団体にフィードバックしていくことが決まりました。ネットワークNGOが共同運営する寄付金資金調達の仕組み作り(案)などマネージメント向上を目指すネットワークの動きも検討事案にあがっており、全国のネットワークNGOの繋がり方が、いよいよ新時代に突入していくことを予感させられながらの閉幕となりました。今後、新たな動きなどが出てきましたらば、適宜、報告をさせていただきたいと思います。