JANNET 障害分野NGO連絡会

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会員/関連団体からの報告・発信

■イベント報告 「ミャンマー・サイクロン緊急復興支援 活動報告会」

認定NPO法人 難民を助ける会
広谷 樹里

2008年5月に大型サイクロン「ナルギス」がミャンマー(ビルマ)を直撃してから約1年。難民を助ける会はサイクロン発生直後より現地に入って緊急支援物資を配布し、その後も医療施設の建設や、障害を持つ人々への補助具の提供などを続けています。4月30日、ミャンマー事務所スタッフとジャーナリスト、障害と開発の専門家を招いて、サイクロン被災へのこれまでの緊急支援と、今後の復興支援活動について考える報告会を開催しました。

はじめに、ご自身も聴覚障害の当事者である日本貿易振興機構アジア経済研究所新領域研究センターの森壮也氏が、サイクロン後の支援に関する情報さえ受け取れない障害者の状況や、被害の大きかったデルタ地域には3万人の障害者(うち5千人が子ども)がいることを報告。また、公的な障害者支援も、障害を持つ子どものための学校も圧倒的に不足しているミャンマーの現状が説明されました。

次に、サイクロン直後のミャンマーで取材を行った元朝日新聞記者の木村文氏が、被災直後の悲惨な現地の様子を語りました。また、特に被害の大きかった地域には取材できなかったことや、支援の死角となっていた障害者のこと、直後の四川大地震に集中してしまった日本のマスコミの動きなどを振り返りました。

続いて、難民を助ける会でミャンマー緊急復興支援を担当する東京事務局の野際紗綾子とミャンマー事務所のニン・ワーワー・ウィン、キン・マー・カイが、被災状況の全容と難民を助ける会のこれまでの支援活動を報告。いまだに失業率が9割を超え、緊急支援物資のビニールシートの家に住んでいる被災地の厳しい現状を伝えました。「自らの力で生活していけるようになりたい」という被災者の痛切な声と、今後の生計支援の必要性を語りました。

当日は100名を超える方にご参加いただき、多くの方が、ミャンマーでの悲劇を忘れずに行動していくことの重要性を強く感じる会となりました。

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