JANNET障害分野NGO連絡会 メールマガジン 第267号 1月号 2026年1月30日発行 ―目 次―  トピックス 1. 「国際協力活動からつづく今、これから」 公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会 笹子 和希 インフォメーション 1.国連障害者の権利条約(UNCRPD)締約国情報 2.JANNET「とりのこさないカフェ2025」開催します! イベント情報 1.デイジー教科書事例報告会    2026年2月23日(月・祝) 2.第31回「リハ協カフェ」 2026年4月3日(金) トピックス 1. 「国際協力活動からつづく今、これから」 公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会 笹子 和希 2024年4月より日本障害者リハビリテーション協会 国際課の一員として情報収集発信事業に携わらせていただいております、笹子和希と申します。   元々、JICA海外協力隊でフィリピンに赴任しており、持続可能な農業を通じたコミュニティ形成に関わる業務に従事していました。その際、現地で繋がったご縁により協力隊卒業後も、公益社団法人国際農業者研修協会(JAEC)にて、JICA草の根技術協力事業の現地調整員として、大好きなフィリピンで仕事を続けることができたのです。 JAECが長年モデル地域で取組まれてきたその土地にあるリソースを活用した堆肥や炭、木酢液を製造活用し、化学肥料や農薬の使用を削減した、環境負荷の少ない農業技術を他地域へ普及させるプロジェクト。   日本の農家さんの技術がフィリピンの農家さんの力になり、両国の連携や交流が深化していくプロジェクトはやりがいに満ちていました。   単に技術を伝えるのではなく、そこに関わる「ひと」を知り、ひとが持つ想いを分かり合おうとする、国際協力の現場で私が大切だと考える異なるものを受け入れるという価値観が醸成されていたプロジェクトでした。   10年前、自己炎症性疾患に類される難病を患った私は、フィリピンを離れ日本で治療を受けながら仕事をする道を選びました。ご縁やタイミングが重なり、現在、リハビリテーション協会のお仕事とは別に、「まちづくり」に関わる仕事もしています。まちにいる人を想像したときに思い浮かぶ様々な人の声や想いを伺いに手足を動かし、それらが暮らし続けたいまちの礎となるよう行政、企業、住まう人々と連携した取組みを行っています。 様々なひとのお話を聞き、考えるのは、真にインクルーシブな社会やまちづくりとは何かということです。社会インフラはどんどん整備されますが、制限も増えたりします。「障害のある人、様々な年代の子ども、親子連れ、高齢者など、それぞれの居場所があまりにきれいに分かれすぎてしまい、交わることが出来ない」、そんなお声をよく耳にします。利便性も高く整然とした空間は美しいかもしれませんが、「知り合いたい、分かり合いたい」と思う人たちの交流の機会を減少させてしまっているのかもしれません。 一方で、そんな人々の声に応え、まるっと受け入れてしまう取組みを、各地で立ち上げ奮闘されている方々もいるのです。そうした取組みを持続的に行えるよう仕組みづくりをお手伝いすることで、インクルーシブな社会やまちづくりの輪郭がはっきりしてくるのではと思い、この先に見える未来に期待を抱いています。   今もこれからも、国際協力活動の根幹にあるものは、激変する時代においても変わらぬべきもの、価値観を、風見鶏のように示し続けてくれると思っています。     ******************************************************************************** インフォメーション 1.国連障害者の権利条約(UNCRPD)締約国情報    (関連サイト:http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/rights/right.html)    署名国・地域数164/ 締約国・地域数 193 (2026年1月末現在) https://treaties.un.org/Pages/ViewDetails.aspx?src=IND&mtdsg_no=IV-15&chapter=4&lang=en 2.JANNET「とりのこさないカフェ2025」開催します! JANNET研修・研究委員会では、研修事業や研究事業を企画・開催しております。 2025年度は、「とりのこさないカフェ2025」として、昨年11月に開催された『東京2025デフリンピック』をテーマに、関係者や選手の皆様からご報告をいただこうと準備を進めております。 開催日と、一部ご登壇者が決定しましたので、ご案内いたします。 ★開催日:2026年3月27日(金) ★会場:戸山サンライズ(予定。東京都新宿区) ★ご登壇者:大杉 豊 氏(国際ろう者スポーツ委員会 副会長)       (他 東京2025デフリンピック出場選手、関係者:調整中) 詳細は、随時お知らせいたします。多くの皆様のご参加をお待ちしております!       イベント情報 1.デイジー教科書事例報告会 2026年2月23日(月・祝) 公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会は、平成20年度からボランティア団体等と協力して小中学校の発達障害など読みの困難がある児童生徒にデイジー教科書の製作・提供を行っています。当初80名だった利用者は、令和6年度に約2万9千人となり急速に増えています。 この急増を後押ししているのが、全利用者向けにサービスを開始した端末のブラウザーだけでデイジー教科書が再生できる配信システムです。GIGAスクール構想で配備が進んだ一人一台の学習者用端末での利用に最適化してあります。本報告会では新ブラウザー再生システムのご紹介と教育現場におけるデイジー教科書の活用事例、導入後の課題等について報告いたします。 また、昨年より教科書バリアフリー法・関連著作権法の改正により、外国人児童生徒等(日本語指導が必要な外国籍・日本国籍の児童生徒)もデイジー教科書を使用して学習することが出来るようになりました。その使用事例もご紹介いたします。更に先生方がワード・PDFからデイジー版のテスト等の製作ができるシステムについてもご紹介いたします。ご参加をお待ち申し上げております。   ◆日時:2026年2月23日(月・祝)13:30〜15:30 ◆会場:対面(東京都新宿区 戸山サンライズ)・オンライン(Zoomウェビナー) ◆定員:対面 50名、オンライン 300名 ◆情報保障:希望に応じて要約筆記・手話通訳をご用意します。 ◆参加費:無料 ◆主催:日本障害者リハビリテーション協会 【プログラム】*内容に変更がある場合がございます。ご了承ください。 13:30 開会挨拶  吉田 正則(日本障害者リハビリテーション協会 常務理事)       13:35-13:50 日本障害者リハビリテーション協会のデイジーに対する取組とデイジー教科書の利用申請状況報告 村上 博行(本協会 情報センター長)       13:50-14:00 新ブラウザー再生システムの紹介 西澤 達夫(本協会 参与)       14:00-14:30 デイジー教科書の活用〜通級指導における取組みから〜(仮) 千葉県八千代市立勝田台小学校 教諭 岩崎  紘美 氏       14:30-15:00 外国人児童生徒の学習支援とDAISY 支援ツール(仮) 立命館大学特別任用教授・名誉教授 Rits-DAISY代表 小澤 亘 氏       15:00-15:20 ChattyLibrary(チャティ・ライブラリ)について NPO法人 サイエンス・アクセシビリティ・ネット 代表 鈴木 昌和 氏       15:20-15:30 質疑応答 15:30 閉会 【お申込み方法】  下記ウェブフォームからお申し込みください。 https://forms.gle/7KZJGx2qEw3XC7nS8                【お問い合わせ】 《(公財)日本障害者リハビリテーション協会 情報センター デイジー教科書担当宛》 〒162-0052東京都新宿区戸山1丁目22番1号 TEL:03-5273-0796(受付時間:平日10時〜16時) FAX:03-5273-0615 E-Mail:daisy_c@dinf.ne.jp             2.第31回「リハ協カフェ」 2026年4月3日(金) 日本障害者リハビリテーション協会の国際委員会では、国際協力分野において障害分野の課題に取り組んでいくため、情報発信を継続し、関係者への情報提供を行うべく、2020年8月よりリモートによる報告会「リハ協カフェ」を隔月で開催してまいりました。今回は第31回目の開催です。 第31回は、田丸 敬一朗氏(特定非営利活動法人難民を助ける会(AAR Japan)支援事業部 プログラムコーディネーター)より「NGOスタディプログラム アメリカ・ブラジル調査報告-交差性に関する現状と取り組みについて」について、また萩原 昌子氏(九州大学大学院 博士後期課程)より「聴覚障害者による音楽の伝え方と楽しみ方―カナダ・イギリスの視察を踏まえた報告」についてご報告いただきます。 関係者以外にも広くご参加を募ります。皆様のご参加をお待ちしております。   ◆日時:2026年4月3日(金)13:30〜15:15 ◆会場:リモート開催(Zoom) ※要約筆記が入ります。 ◆主催:公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会 ◆共催:障害分野NGO連絡会(JANNET) ◆参加費:無料 ◆定員:100名   プログラム(敬称略)*プログラムの内容に変更がある場合がございます。ご了承ください。 13:30-13:35 開会挨拶 吉田 正則(日本障害者リハビリテーション協会 常務理事) 13:35-14:15 報告1 「NGOスタディプログラム アメリカ・ブラジル調査報告―交差性に関する現状と取り組みについて」 発表者:田丸 敬一朗 氏(特定非営利活動法人難民を助ける会(AAR Japan) 支援事業部 プログラムコーディネーター) 14:15-14:25 質疑応答 14:25-15:05 報告2 「聴覚障害者による音楽の伝え方と楽しみ方―カナダ・イギリスの視察を踏まえた報告」 発表者:萩原 昌子氏(九州大学大学院 博士後期課程)           15:05-15:15 質疑応答 15:15    閉会 【発表者プロフィール】 ・田丸 敬一朗 氏 (特定非営利活動法人難民を助ける会(AAR Japan) 支援事業部 プログラムコーディネーター) 福岡県生まれ。 先天性の全盲。 カナダ留学中、障害のある留学生としての自身の経験を通じて、障害のある移民・難民に対する支援に関心を持つようになる。 帰国後は、障害当事者団体に約9年間勤務し、当事者の視点を生かした活動に携わってきた。 2022年より当会に勤務。ラオス事業、国際理解教育、国内避難民支援業務等を担当している。 趣味は、読書、野球観戦、落語鑑賞など。 ・萩原 昌子 氏(九州大学大学院 博士後期課程) 生まれつきの高度感音性難聴、右耳は全聾・左耳110db補聴器使用。 NPO法人シアター・アクセシビリティ・ネットワークのメンバーとしての「みんなで舞台を楽しもう」という活動を経て、音楽の鑑賞環境の現状に違和感を感じ、研究の道へ進む。九州大学大学院芸術工学府博士課程後期在学中。 ろう者、聴覚障害者の“おんがく”や音楽の鑑賞環境等について研究。 Sasa-Marie名でパフォーマーとしても活動しており、手話による詩の朗読をおこなうサイン・ポエット、手話をベースにした音楽表現を行うMUSICA アーティストとして公演・ワークショップ等を実施。 令和6年文化庁新進芸術家派遣制度により2ヶ月間カナダ・イギリスの現状をリサーチ。 デフリンピック2025東京アーティスティック・プログラム演出助手・制作・出演。東京芸術劇場TRAIN TRAIN TRAIN サイン・ミュージック、ドラマトゥルク。 【申込方法】 以下のサイト、またはFAXにてお申し込みください。 https://www.jsrpd.jp/cafe31/ 申込受付:2026年4月2日(木)15:00まで ※情報保障が必要な方は、3月26日(木)までにお申し込みください。 定員になり次第、締め切りとなりますので、ご了承ください。 お名前、ご所属、ご住所を明記の上、手話通訳、要約筆記、テキストデータなど必要があれば申し込み時にお知らせください。 参加登録された方へZoomのURLをお送りいたします。   【お申し込み、お問い合わせ先】 《公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会 国際課》 担当:村上・仁尾(にお) 〒162-0052東京都新宿区戸山1丁目22番1号 TEL: 03-5273-0601   FAX: 03-5273-1523    Eメール:kokusai@dinf.ne.jp   編集後記 今号のJANNETメールマガジンを最後までお読みいただき、ありがとうございました。 2026年1月、通常国会冒頭で衆議院が解散され、真冬の選挙戦が始まりました。 視覚障害者である私にとって、思いをはせたい一つの事実があります。 それは、日本が世界で最も早く点字投票を認めた国であるという事実です。 今から約100年前、1925(大正14)念成立の普通選挙法により点字での投票が認められ、この法律の下で行われた1928(昭和3)年の総選挙で、5,000票を超える点字投票があったとされます。 「点字投票でお願いします」と投票所で伝えたときに、毎回担当の方に慌てられ、何人も人が出てこられたりして、こちらも恐縮するやら困惑するやらのこともありますが、この権利を勝ち取るまでの先人の努力に深く感謝しつつ、誠実に投票権を行使したいと思います。 寒さ厳しく、また雪が多く移動が大変なこともあるかと思います。どうかご自愛の上、お気をつけてお過ごしくださいませ。   (伊藤 丈人/JANNET広報・啓発委員) JANNET事務局では、会員の皆様よりメールマガジンに掲載する国際活動に関する情報を募集しております。団体会員様のイベント情報などありましたら事務局までご連絡ください。 JANNET障害分野NGO連絡会  〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1 公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会内 【JANNET事務局直通】 TEL:03-5292-7628 FAX:03-5292-7630 URL: https://jannet-hp.normanet.ne.jp/ 以上